Den | Jingumae, Tokyo 神宮前「傅」2020/05/02
2020年度「アジアのベストレストラン50」第3位に輝く、イノベーティブな日本料理店。
「傅」の肉料理は、出汁を含ませることでしっとりとした食感を残しつつ旨味を補強する技法が用いられることが多いが、この日頂いた頬肉はその真骨頂とも言える、素晴らしいできだった。特に、シェフが最近こだわっている日本産トリュフのソースとの相性が抜群。
同じくらい、いやそれを上回るくらいに感動的だったのが、ワラビと実山椒のご飯。鰹出汁で炊いたワラビは、かき混ぜると繊維がほぐれ、ねっとりとした食感になる。鴨の油も加えているので、動物性の旨味も加わり、悶絶するくらいに風味が豊か。締めのご飯の最高峰に連なる、卓越した一品。
イノベーティブな日本料理が好みでない方でも納得するであろうくらいに満足度が高い、日本が世界に誇る一軒。
傅最中
フォアグラの味噌漬け、干し柿、いぶりがっこ入り。
蟹豆腐の餡掛け
カニのほぐし身、牛乳、葛の豆腐。
傅タッキー
青梅、紫蘇、胡麻のご飯入り。
鰹の漬け、海苔のソース
9.5kgの鰹。
牛頬肉の煮込み、日本産トリュフのソース
畑の様子
蕪、鴨、クレソンのお椀
鴨と蕪、鰹の出汁。鴨は治部煮風だが、火入れはレア。以前から伝統的な治部煮の鴨は火が入りすぎていて雑味があることが気になっていたが、こちらは鴨の持ち味を十二分に引き出していて、見事。
ワラビと実山椒のご飯
ヨーグルトのシャーベット、デコポン、コワントローのゼリー
訪問:2020年3月